先月末に私にとってはじめての子どもが生まれたこともあり、この頃は仕事以外では妻と共に右往左往する日々を過ごしています。
「夜、なかなか寝付かない、どうしてだろう?」「一度うんちが白っぽいへんな色をしていた。母子手帳をみるとこれは異常だからすぐ医療機関に連絡したほうがいいらしい」「右を向いて寝る癖がある、このままだと頭が変形しちゃうんじゃないか」等々…
皆さんからするときっとお笑いですが、正直、こうした心配事が私ども夫婦のいまの日常を取り巻いていて、その度に人に訊いたりネットの記事や育児書を読んでは一喜一憂するわけなのです。
ところで今日、区からわが家に訪問された保健師(助産師)さんの話を聞いていて「なるほど」と思ったことがありました。
その保健師さんいわく、
「親のなかには育児書を読んで、うちの子はもうとっくにその時期が来ているのにハイハイができないとか、離乳食を口にできない、ことばを発しないとか、どうしてうちの子はできないんだろうと思う人がいますが、発達のしかたは赤ちゃんそれぞれの『個性』なんですよね。べつに『○○ができる時期』というものが一律に決められているわけではないんです。…」
だいたいこのような趣旨のことだったと思いますが、それを聞いて私は、心配事はさておき、なるほどその通り、もうすでに赤ちゃんの頃から個性というものはあるんだよなあ、などとつくづく考えさせられたのでした。
わが子はまもなく誕生から1ヶ月を迎えますが、生まれたてのときに、もうおっぱいを口で吸うしぐさをしていたり、寝ているときに首を右側にかたむける癖があったり、それから余談になりますが顔と手つきが相当自分に似ていてすこーし複雑に思ったり。。
赤ちゃんは、個性というか、生まれもったというか、そうした生得的な部分をたずさえてこの世に誕生するわけなのでしょう。
だからこの子の生得的な性質を親としてきちんと見て、大事に守り育てていかなければならないと思い直した次第なのでした。
それから、その保健師さんはこうも言われたのです。
「親が周りの子と比べてうちの子はこれができないと心配されることって、その子のこれからの長い人生でみれば、だいたいできることなんですよ。」
そこで、ハタと気づきました。
自分は日常、生徒の個性にふれて驚いたり感じ入ったり、ともかくいろいろなことを思ってきたはずなのに、わが子が生まれながら個性を持って誕生してきたという事実に今さら何をブレているんだろう、と。
そしてまた、この保健師さんが言われたことは教育で大事なことそのものじゃないか、と。(つづく)
コメントを残す